雨天時のアンテナ工事の危険性
テレビ用アンテナの設置や各種工事は屋根の上や外壁の高い位置やベランダの外側など屋外で行うことが多く地デジアンテナやBS/CSアンテナの取付け調整交換撤去配線処理のいずれも高所作業になりやすい工事です。そのため通常時でも足元の不安定さや工具の取り回しや周囲への落下防止に注意が必要ですが雨が降ると安全面の負担が大きく増します。現場では受信レベルの測定だけで済むように見える場合でも実際にはアンテナ本体の向き固定金具同軸ケーブル接栓部ブースターまわりなど複数箇所の確認が必要になることがあり濡れた環境ではわずかな動作でも事故につながりやすくなります。しかも屋根上という高所作業となるので下記のような危険があります。
★屋根からの転落
★はしごからの落下
★アンテナ本体や付属品の落下
★部品や工具の転落
など上記のことに加えて雨が降っていると下記のように危険性が発生するため作業中止となることが多くなります。地デジとBS/CSの混合設備では部材点数も多くなりやすく一か所の判断ミスが受信不良だけでなく人身事故にもつながるため雨天時は受信改善より安全確保が優先されます。
滑りやすくなる
屋根が雨によって濡れることで滑りやすくなり転落する危険性が高まります。屋根材の表面は乾いている時には問題なく見えても雨で濡れると摩擦が急に下がることがあり金属屋根や塗装面の劣化した屋根やコケや汚れが付いた面では足を置いた瞬間に流されるように滑ることがあります。屋根の材質や状態によってコケが生えている屋根もありその場合には滑りやすくなっていると考えられます。雨で滑ってしまい工具やアンテナ本体などを落下させてしまう危険もあり雨に加えて風や雪を伴っていると危険度は一段と高まります。見分け方としては屋根面に水がたまっているか軒先からの流れが強いか靴底が吸い付かず流れる感じがあるかが目安になりますがその段階で既に危険域に入っていることも少なくありません。初期対応として利用者側ができることは屋外へ出て確認しようとせず室内からテレビの受信レベルや映像の乱れ方を確認することです。映らない原因が雨だけなのか強風で向きが変わったのかを見極めるためにも高所での自己判断は避けた方が安全です。
集中力が散漫になり判断力が低下する
雨天の屋外での作業は雨具を着用することもあり視界や動きが制限され作業効率が低下し疲れやすくなります。気温が下がり雨に当たる不快感や衣類が重くなることも重なって通常より疲労度が増し集中力や判断力が低下する原因になります。アンテナ工事では方位の微調整固定金具の締め具合同軸ケーブルの芯線処理防水テープの巻き方など細かな確認が多く少しの見落としが後の受信不良につながります。たとえば地デジのレベルが出ていても品質が不安定な状態で固定してしまうと晴天時は映っても雨や風の日に乱れやすくなります。BS/CSでは南西方向のわずかなずれでも急に映らなくなるため判断力の低下は仕上がりに直結します。雨の中では測定器の表示も見づらくなり周囲の音で連絡が取りにくくなることもあるため予期していない事故につながることが考えられます。見分け方として作業者の手元が急ぎ気味になる道具の持ち替え回数が増える姿勢を何度も立て直しているなどの状態は無理が出ている兆候です。
漏電や感電のリスクが多大
テレビアンテナは放送波を受ける設備ですが周辺にはブースター電源部や分配器混合器テレビ本体など電気を扱う機器が関係しており水分が加わると漏電や感電の危険が生じます。アンテナ本体だけではなく同軸ケーブルの加工や接栓の取付けブースターまわりの確認を行う時にも濡れた手や濡れた工具が触れることで危険が増します。屋外の接栓部は防水処理が甘いと内部へ水が入り受信レベル低下やショートの原因になります。雨天時に無理に施工するとその場では映っても後から水分が残って不具合を起こすこともあります。見分け方として以前は正常だったのに雨の後だけ地デジの一部チャンネルが乱れる場合やBS/CSだけ受信不能になる場合は接栓部への浸水やブースターまわりの水分影響が疑われます。初期対応としてはコンセント周辺や電源部に異常な熱や臭いがないかを見る程度にとどめ濡れた状態で分解や抜き差しを繰り返さないことが大切です。
※雨天時にアンテナ工事に伴う危険について紹介しましたが工事をするかどうかは状況次第となり作業員ごとに判断基準が多少異なります。ただし現場経験の差があっても安全が取れない条件では作業延期の判断が妥当です。利用者としては当日の工事が延期になっても作業品質と安全のための判断として受け止めることが大切です。
悪天候時にアンテナ工事ができない理由
アンテナ工事は屋外で行うため悪天候時には安全が確保できず作業が中止される場合があります。また悪天候の中での作業によって施工物や作業者自身の安全が危険にさらされる可能性があるため工事業者は安全を優先して作業を進めます。地デジアンテナでは屋根上や外壁面での固定作業が必要になりBS/CSアンテナでは受信方向が限定されるため足場の悪い場所で長く姿勢を保つ場面もあります。雨や強風の中ではその安定した姿勢を保ちにくくなりアンテナの角度調整や金具の締め付け精度も落ちます。加えて悪天候によって信号が不安定になりアンテナの設置位置によっては電波が受信しにくくなることもあります。そのためアンテナ工事には良好な天候が必要となります。見分け方として工事日当日に風が強く屋根面が乾かない状況や雷注意報が出ている状況では延期の可能性が高くなります。初期対応として利用者側は症状の出方を整理しておくと再訪時の調査が円滑になります。たとえば全局映らないのか一部だけ乱れるのか雨の時だけか風の後からかを控えておくと原因の切り分けに役立ちます。
悪天候の感度が落ちる原因
悪天候によってアンテナ感度が落ちる原因は主に以下の二つが挙げられます。実際には雨風雪が重なって発生することもあり受信レベルだけでなく受信品質の低下として現れることがあります。地デジではブロックノイズや音切れとして出ることが多くBS/CSでは突然の受信停止として表れやすい傾向があります。
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電波の反射や散乱
雨や霧や雪などの水分や大気中の塵が電波の通り道に多く存在すると感度が低下します。これは電波が反射や散乱を起こしてしまい正確な信号が受信できなくなるためです。地デジでは受信レベルの数値が少ししか落ちていなくても品質が悪化して映像が乱れることがあります。周囲の建物や外壁面の反射が重なる地域では悪天候時にその影響が強く出やすく同じ住宅でも設置位置を変えると改善することがあります。見分け方として晴れの日は問題ないのに雨天時だけ特定チャンネルが乱れる場合や雪の日だけレベルが大きく変動する場合はこの影響を考えやすくなります。
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雷
雷が発生すると周辺の電磁的な乱れが増えアンテナにノイズが入ることで信号が正確に受信できなくなることがあります。雷雲の接近時は直接落雷がなくても一時的に受信状態が不安定になる場合があります。屋外での工事中はアンテナやマストやはしごが高所にある金属体となるため受信不良の問題以前に身の危険が大きくなります。見分け方として遠くで雷鳴が聞こえる時や空が急に暗くなり風向きが変わる時は作業継続が危険な状態です。利用者側もその時間帯に屋外確認を行わず室内待機を優先した方が安全です。
これらの理由から悪天候時にはアンテナの感度が落ちることがあります。またアンテナの設置場所によっても感度に差があるため注意が必要です。普段は問題がなくても受信余裕が小さい住宅では悪天候のたびに不安定になりやすく同じ地域でも建物の向きや高さや周囲の反射条件で差が出ます。映らない時にすぐ本体故障と決めつけず天候との関係を見ておくことが原因把握に役立ちます。
地デジアンテナの受信環境の問題
映らない原因を考える時はアンテナ本体の故障だけを見るのではなく住まいの周囲にある環境や放送塔までの条件を含めて確認することが大切です。地デジアンテナの受信ができない原因としては以下のようなものがあり設置直後から不安定な場合もあれば以前は問題なく見えていたのに周辺環境の変化によって急に映りが悪くなる場合もあります。受信不良は一つの原因だけでなく複数の要因が重なって起こることもあるため症状の出方を見ながら切り分けることが重要です。初期対応としてはテレビの受信レベル表示を確認し複数台のテレビで同じ症状かどうかを見て屋内配線やブースター電源部の状態もあわせて確かめると判断しやすくなります。
・地形の影響
周囲の建物や山などがアンテナへの電波を遮ることで受信ができなくなる場合があります。とくに山に囲まれた地域や住宅が密集した地域では電波がまっすぐ届きにくくなりアンテナの向きが合っていても十分な受信レベルを確保できないことがあります。新築時には問題がなくても近隣に高い建物が建った後から映像が乱れるようになる例もあり地形だけでなく周辺の建築状況も受信環境に大きく関わります。起こりやすい症状としては特定のチャンネルだけ映らない場合や天候によって受信状態が変わる場合や朝夕でレベルが不安定になる場合があります。見分け方としてはアンテナの向いている方向に高い障害物がないかを外から確認しテレビの受信レベル表示で数値が大きく変動していないかを見る方法があります。初期対応では室内配線や接栓の緩みを確認できますが障害物の影響そのものは屋内作業だけでは改善しにくいため設置位置の見直しや高さの調整が必要になることがあります。雨や霧の日にだけ不安定さが目立つ場合はもともとの受信余裕が少ない状態である可能性もあります。
・距離の影響
放送局からの距離が遠い場合は電波が弱くなり受信ができなくなる場合があります。送信所から離れるほど受信に必要な余裕が小さくなりアンテナの性能や設置高さやブースターの有無によって映り方に差が出やすくなります。遠距離受信の地域では平面アンテナより八木式アンテナの方が向くこともあり見た目を優先して選ぶと受信性能が足りない場合があります。起こりやすい状況としては晴天時は映るのに雨の日だけ乱れる場合や部屋数が多く分配数が増えると急に映りが悪くなる場合などがありこれは元の電波が弱いところへ配線損失が重なることで起こりやすくなります。見分け方としては近隣住宅で高性能のアンテナや高い支柱が多く使われていないかを見ることや一部の部屋だけでなく家全体で受信が不安定かどうかを確認することが参考になります。初期対応では分配器やブースターの電源部や接続状態を見直す方法がありますが距離による弱さは配線だけの問題ではないことが多く根本的には受信方式の再検討が必要になる場合があります。BS/CSを併設している場合でも地デジだけが不安定なら衛星側と混同せず地デジ系統の余裕不足を疑う見方が大切です。
・電波障害
周囲の電波機器や建物の金属部分や高圧線などが原因で電波が干渉し受信ができなくなる場合があります。都市部では建物の外壁や窓面で反射した電波が重なり受信品質を落とすことがあり見た目では分からなくても映像の停止やブロックノイズとして現れることがあります。また電子機器や配線の取り回しの影響でノイズを拾いやすくなる場合もありアンテナ本体に異常がなくても受信不良が続くことがあります。起こりやすい症状としては特定の時間帯だけ乱れる場合や一部のチャンネルだけ不安定になる場合や受信レベルは出ているのに映像が途切れる場合などがあります。見分け方としては複数のテレビで同じ症状が出るかを確認しテレビ周辺の機器配置やケーブルの接続状態を見直すことが役立ちます。初期対応では不要な延長ケーブルを減らし接栓の差し込み不足や芯線の曲がりがないかを確認しますが外部からの干渉や反射は専門的な測定がないと判断しにくいことが少なくありません。天候不良時だけ症状が強く出る場合は反射条件の変化や接栓部の浸水も重なっていることがあります。
自然環境への対策としては豪雪地帯の場合はアンテナの設置位置や角度を考慮する必要があります。アンテナの上に雪が積もってしまうことで受信ができなくなる場合がありますし雪の重みで本体の向きがずれたり固定部へ負担がかかったりすることもあります。そのため積雪に備えてアンテナを高い位置に設置するか雪が落ちやすい角度に設置することが必要です。また地デジアンテナは風雪による損傷を防ぐためアンテナの形状や設置場所を考慮する必要があります。防風林などの風を遮る自然環境も考慮するとよいでしょう。ただし高所ほど風の影響を受けやすくなるため高さだけを優先せず固定方法や周囲の安全性まで含めて判断することが大切です。大雪や強風の後から急に映らなくなった時やテレビ設定や室内配線を見直しても改善しない時や受信不良が繰り返される時はアンテナ業者へ相談する目安になります。地デジの全局が同時に乱れるアンテナの傾きが地上から見ても分かるBS/CSだけ映らないブースター電源部の確認でも変化がないといった場合も相談の目安です。高所での点検や向きの再調整を自分で行うのは危険があるため無理をせず受信レベルと品質を測定しながら原因を見てもらうと改善につながりやすくなります。